2012/05/17

InkscapeInkscapeのパスデータにソフトフォーカスとオートンエフェクトを掛ける

Inkscapeで描いたイラストに、ソフトフォーカスやオートン風効果を掛け、
幻想的な雰囲気にする方法です。

今回は、インポートした写真をトレースしたものを使います。
(その記事はこちら→写真を簡単にトレース
もちろん、手動で描いたパスでも何でも要領は同じです。

※下記説明内のリンクをクリックすると、InkscapeでDesignの各説明ページに飛びます。
  1. [レイヤー]メニューから一番下の[レイヤー]を選択し、レイヤーパレットを開きます。
  2. [レイヤー1]を右クリックし、メニューより[現在のレイヤーを複製]を選択します。
  3. すると[レイヤー1コピー]というレイヤーができます。このレイヤーを選択し、[ブレンドモード]を[スクリーン]にします。
  4. そのまま[Ctrl]+Aを押し、[レイヤー1コピー]上のパスを全て選択します。
    [オブジェクト]メニューより、[フィル/ストローク]を選択し、[ぼかし]を設定します。
  5. ソフトフォーカスがかかりました。
    ※白っぽくなりすぎる場合は、[不透明度]を下げるといいと思います。
  6. [ブレンドモード]を[乗算]に変更するとオートンエフェクト風になります。
    ※濃くなりすぎる場合は、[不透明度]を下げるといいと思います。
  7. [レイヤー1コピー]のレイヤーをさらに複製し、[スクリーン]モードに変更後、[不透明度]を下げると、また違った雰囲気になります。

Inkscape写真を簡単にトレース

Inkscapeには、「ビットマップをトレース」という、画像をパスデータに変換してくれる便利な機能があります。
ビットマップをトレース」の詳細は、InkscapeでDesignの下記のページをご覧ください。
InkscapeでDesign>ビットマップをトレース
その機能を使って、カラー写真を簡単に パスデータにする方法をご紹介します。

この写真をトレースしたいと思います。
Viola

※説明内のリンクをクリックすると、InkscapeでDesignの各説明ページに飛びます。

  1. Inkscapeを立ち上げ、[ファイル]メニューより[インポート]をクリックして、画像を読み込みます。
  2. [パス]メニューより、[ビットマップをトレース]を選択します。
    下側の[多重スキャン]の中から[]を選択し、[スキャン回数]を設定します。
    [スキャン回数] は、数値が大きい程使用する色の数が増えるのでより写真に近づきますが、その分データサイズは大きくなります。ここでは「15」に設定しました。
    画像が選択されていることを確認し、 右側の[更新]ボタンを押すと、プレビューが更新されます。プレビューの[更新] は何度でもできます。
    その他のオプション等については下記をご覧ください。
    InkscapeでDesign>[多重スキャン]モード
  3. [OK]ボタンを押すとトレースが実行されます。
    (スキャン回数によっては時間がかかる場合があります。)
    [OK]ボタンの左の[停止]ボタンがグレーアウトになると、トレース終了です。
    選択した画像の上にパスが作られています。
    パスは全体的にグループ化されている状態です。
  4. アウトライン表示にしてみるとこんな感じです。
  5. ノードツールでパスを選択すると、ノードがたくさんできているのがわかります。
    ノードが多いとその分重くなるので、気になる場合は、[パス]メニューより[パスの簡略化]を選択すると、多少形は崩れますが、程よい感じに間引いてくれます。


次回はこれにソフトフォーカスとオートンエフェクトを掛けてみたいと思います。
Inkscapeのパスデータにソフトフォーカスとオートンエフェクトを掛ける

2012/05/03

gimpTiltshift makerをご存知ですか?

チルトシフトレンズというものがあります。
私は持ってないので詳しくは知りませんが、
このレンズで撮ると、普通の風景をミニチュアのように撮影できるのだそうです。
で、画像データを、このチルトシフトレンズで撮ったように加工してくれるサイトがあります。
こちらです。
Tiltshift maker.com

使い方は簡単で、[ファイルを選択]ボタンをクリックして、パソコンにある画像を選択後、[Upload picture]をクリックするだけです。
次の画面でスライダーを動かして、フォーカス位置やフォーカスサイズを調整することもできます。
最後に右側の[Download]ボタンを押すと表示される「Click here to download your image」の「here」の文字をクリックすると、ダウンロードできます。



古い写真データを整理してたら、
うまくミニチュアになりそうな写真がでてきたのでやってみました。

こちらは元の写真。
こんな風に高いところから見渡すような写真は、いい感じに仕上がる予感です。


できたものがこちら。
なんとなくミニチュアっぽくなったけど、
まだコントラストが弱い感じ。


こんなときはGimpでコントラストを上げます。
Gimpで画像を開き、「」メニューより「明るさ-コントラスト」を選択し、コントラストのスライダーを右側に少し移動します。

するとこんな感じ。さらに作り物っぽくなりました。


車が停まっていたり、人がたくさん映っていたらもっといい感じになったかもしれません。


2012/05/02

gimpGimpでオートン風のエフェクトをかける

Googleのオンライン画像編集ツール、Picikが終了してしまいましたね。
私は特に、「オートン風」というエフェクトを気に入っていたので、残念に思っていました。

ですが・・・

最近Gimpでそれっぽい加工ができるようになりました!
ちょっと違うかもしれないし、画像によっては全然イケてない感じになってしまうかもしれませんが、興味のある方は一度お試しくださいませ。

今回はこちらの画像を使います。


ちなみに下記は、Picnikが終了する前に「オートン風」エフェクトを掛けたもの。
こんな風になんでもない写真をドラマチックな雰囲気にしてくれるエフェクトだったのです。



ではやってみます。

  1. Gimpで写真を開きます。
  2. [画像]メニューより[画像の拡大・縮小]を選択し、用途に合わせて適宜リサイズしておきます。
  3. [Ctrl]+Lを押して「レイヤー」パレットを開きます。
    最初は「背景」というレイヤーのみの状態です。
  4. レイヤー」パレットの下側にある複製ボタンを押します。
    すると「背景 コピー」をいうレイヤーが作成されます。
  5. この「背景 コピー」レイヤーが選択されている状態で、[モード]を[標準]から[オーバーレイ]に変更します。
  6. 続けて、[フィルタ]メニューから[ぼかし]-[ガウシアンぼかし]を選択し、表示されたダイアログで[ぼかしの半径]を設定します。半径の値が小さい程派手な感じに、大きいほど(ぼけるほど)結果がやわらかい感じになると思います。
    今回は20pxに設定してみました。

  7. これだけでも、最初の写真と比べて印象が変わりますが、もっと変化させたい場合、この「背景 コピー」レイヤーをさらに複製します。
    複製したレイヤーの不透明度を調整することによって、エフェクトの強さを調整できます。

目標とするPicnikの「Orton風」っぽくなりました!

暗めの時間帯の画像はこれで素敵な感じになるのですが、
光があたったようなふわっとした印象にしたい場合は、
一番上にもう一つ「背景」レイヤーのコピーを作り、「スクリーン」に設定後、不透明度を下げるといい感じになります。


※別ブログの下記のページにその他の加工例を載せています。
ajiwai blog: 何でもない画像をドラマチックな雰囲気に加工する